大好評! 連載企画第4弾「キャンパスで見つけたこんなものあんなもの」その4

今日は、「最近疲れている」、「ストレスが多い」という人にむけた記事です。この写真は、東大阪大学のキャンパス8号館8階から見つけた風景です。大学から生駒山の方角にみえるこの風景が、精神的な疲労からの回復に非常に適しているというお話です。

皆さんが精神的に疲れている、ストレスがたまっている、と感じる時は、「注意(Attention)」という心の機能を使い過ぎている時です。たとえば、テスト前に集中して長時間勉強をした時や、交通量の多い道路で事故を起こさないように運転している時などは、「注意」と呼ばれる機能を最大限使っていることになります。そして、この注意は使い過ぎたり、集中し過ぎたりすると、精神的に疲労し、作業効率が低下したり、イライラを引き起こしたりすると言われています。

心理学では、この注意を回復させるための研究が、古くから行われており、有名なものに「注意回復理論(Attention Restoration Theory: ART)」というものがあります。注意を回復するのに有効なものとして、もちろん睡眠があげられますが、覚醒していても注意を回復させることのできる環境があるとされています。そのような注意を回復させる環境の重要な要素が、(1)日常からの離脱(Being away)、(2)拡がり(Extent)、(3)魅惑(Fascination)、(4)適合性(Compatibility) の4つであるとされています(Kaplan & Kaplan, 1989)。

そこで上にある写真(東大阪大学の8号館8階から)の風景です。生駒山や、その上の空や雲の「拡がり」を見ると、日常の雑踏から「離脱」することができ、写真のような夕焼けはとても「魅惑的」です。ぜひ8号館8階から、この景色をみて、日ごろのストレスや疲労を回復させてください(肉眼でみるとさらに魅惑的です)。

Kaplan, R. & Kaplan, S. (1989). The experience of nature: A psychological perspective. Cambridge University Press.