新年度❣第一弾企画『学び』第1回「生活」

皆さん こんにちは 介護福祉学科教員の山田です。今回のテーマは,「生活」です。

大辞林によれば,「生活」を「①暮らしていること、暮らしていくこと②暮らしをささえるもの(松村、1988ː1369)」としています。私たちの暮らしは,起き上がる,顔を洗う,友と語らうといったことの積み重ねが,時間とともに,その暮らし(生活)が人生へと繋がっていきます。

さて,私が尊敬する方のお一人に出口治明氏がいます。出口氏は,元ライフネット生命社長であり,現在は,APU(立命館アジア太平洋大学)学長をされておられます。なぜ,生活というテーマで出口氏を取り上げたかです。出口氏の生活は,2021年1月9日を境に変化したからです。出口氏は,福岡のホテルで脳卒中のため倒れたのです。そして,右半身麻痺と失語症の症状が残り,福岡の病院,東京のリハビリテーション専門病院,自宅での訪問リハビリにより,2022年3月下旬の1年3カ月かけて現場復帰されたのです。出口氏は,病気発症当初から「学長への復職」を希望していました。そして,具体的に,出口(2022:41)は,「講演が出来るようになりたい、一人で生活できるようになりたいと伝えた」としています。この内容は,とても明確な目標ですね。

当初,リハスタッフ(2022:108)は,「これだけ高い目標を持ってあきらめに姿勢の人をまだみたことがありませんでした」と述べているように,驚き,戸惑いがあったことが推察出来ます。

しかし,出口氏のリハビリに真摯に向き合う姿勢,落ち込まない性格・考え方,家族の支援により,リハスタッフは,言葉のリハビリに多くの時間を割く提案をし「全体構造法」という方法に関する学習を並行して行い,その方法でのリハビリに取り組んでいったです。また,出口(2022:175)は,「このリハビリの方法を学会で症例報告していくことで,他の先生方から助言を得た」としているように,患者と専門職が協働型支援を行ったことが推察されます。このような一連のリハビリの日々は,出口氏にとっては,長い道のりであったことでしょう。それを支えたのは,出口氏が歴史を含めた教養を身に付けることを大切にしてきた生日々の生活と感じております。

「美しい」の一言に尽きます。

最後に、出口氏の紹介されているマルセル・プルーストの言葉で締めくくります。

「真の発見の旅とは、新しいい風景を求めることではなく、新しい見方を得ることだ」を紹介しています。専門家,歴史から学び,その内容を実践していくこと,それが,人生であり,「生活」なのでしょう。

私たちには,日々,ロールモデル,学問から学び、教養を磨き,実践していくことで,他者の生活を支えるケア(介護)を専門性と人間力による伴走型支援へとつなげていくことが可能になります。

それぞれの美しい未来を❣創造するために。

介護(ケア)を学ぼう。

カンバック。生活を支えるために・・・

文献

出口治明(2022)『復活への底力』講談社.

松村明(1988)『大辞林』三省堂.