連載企画:学科教員によるワンポイントレッスン(9)

今回は、加齢による味覚の変化について考えます。新米介護福祉士の「福美👧」と、なんでも知っている「スーパーソフトクリーム🍦」の会話を聞いてみましょう。「福美👧」は、3日前に入院した「Kさん👵」のことを心配しています。Kさんは、84歳女性、胸腰椎圧迫骨折、BMI 19、血清アルブミン値 3.4 g/dLです。括弧(  )に入る用語・語句 も考えてみましょう。

👧 Kさんがね、「病院食は味がしないから美味しくない・・・・・・」と言っているの。この病院の食     事はわりと評判がいいのだけれど。
🍦  高齢になると味覚の( A )が上昇して, 味覚が鈍くなってしまうのね。
👧 ( A )って何?
🍦 ( A )とは、「生体が反応するのに必要な刺激の最小値」のことよ。たとえば、塩分濃度 の異なるおみそ汁をいくつか用意し、味が薄いものから濃いものへと1つずつ順に20歳代と80歳代の方に味見をしてもらうと、20歳代と80歳代でだいぶ差があるのよ。
👧 高齢者は塩分濃度が高くならないと、しょっばいって気がつかないのね。
🍦 そういうこと。加齢に伴って味覚細胞の数が減少することと、感受性が低下することによって、味覚は鈍化するわ。この鈍化は、酸味や苦味よりも特に( B )と( C )で大きいの。

舌には味を感じる( D )と呼ばれる感覚器細胞があります。この( D )が加齢とともに少なくなるので.高齢者では味覚の低下が起こりやすくなります。ただし、味覚障害の原因には薬の副作用や亜鉛の摂取不足などさまざまな要因が考えられ、単純にすべてが加齢に起因するというわけではありません。

👧 そっかあ・・・・・・味を感じるまで濃度を上げていくと、糖分も塩分も摂りすぎになってしまいそう、どうしたらいいんだろう。
🍦 まず、( E )をきちんと行うことね。それだけでも味の感じ方は変わってくるわ。睡液の分泌を増加させ、食欲増進の効果もあるのよ。また、うま味をうまく使うのがコツね。出汁がきいた和食は砂糖や塩が少なめでも美味しく感じるでしょ。

A~E を知りたいかた、介護福祉学科にいらっしゃってください。お待ちしています。👵👧🍦